【注意】「フィナステリドの長期服用で耐性がつく」はウソ!?

こんにちはフカセでございます(`・ω・´)ゞ

 

プロペシアに代表されるフィナステリド医薬品をずっと継続して服用していると

耐性がついて効かなくなってくる・・・

みたいな噂がまことしやかに囁かれています。

 

さて、この説は本当なのでしょうか・・・?

ということで、今回はこの説について論文のデータを元に検証したいと思います(`・ω・´)ゞ

 

なお、今回参考にしましたのは、フィナステリドを10年服用した際に効果が持続するのか調べた臨床試験の論文です。

Rossi A, et al., Dermatol Ther. 2011 Jul-Aug;24(4):455-61.

 

それではいってみましょー!

被験者情報

今回の臨床試験の被験者は以下の通りです。

 20〜61歳のAGA患者の男性118名
 Norwood-Hamilton 分類のII-V (下図参照)に該当する

 

より詳しい被験者の年齢とAGA進行度の内訳は以下の表のようになっております。

この表によると、例えば31-40歳でAGA進行度がIVであった被験者は29人であり、31-40歳の中の51.8 %を占めていた、ということが読み取れます。

当然ですが、年齢層が高いグループほどよりAGAも進行している人が多いということがわかります。

 

なお、フィナステリドの影響のみを見たいので、
 1年以内にミノキシジルを服用した人
 抗男性ホルモン薬を使用した人
は被験者に選ばれていません。

また、試験期間中はヘアスタイルの変更や髪を染めることも禁止されています。

 

ちゃんと被験者として選抜される条件が徹底されていますね(・∀・)!

続いて、評価方法をチェックしてみましょう。

評価方法

被験者はフィナステリドを毎日1 mg服用します。

AGA治療の際の標準的な服用量ですね。

 

そして、毛髪の状況はCanfield Imaging Systemsというもので拡大写真を撮って評価したようです。

そんでもって、

フィナステリド服用開始前をベースラインとして、そこから1, 2, 5, 10年後に同様の条件で撮影をしています。

 

写真の評価は三人の専門家が行なっていて、

毛髪の状況を-3から+3までの間でスコア化しています。

マイナスにいくほどベースラインに比べて悪化、プラスにいくほど改善されたことを表しています。

なお、スコア0の場合は毛髪量に変化なし、という評価です。

 

ちなみに臨床試験はイタリアのSapiens Medical School of Romeという学校で行われました。

具体的な結果と評価例

具体的にどのぐらいの毛量変化が観察されたか見ていきましょう。

以下に載せた写真のAがフィナステリド服用開始前、Bが10年間服用した後の写真です。

こちらは顕著な改善が見られたという例です。

確かに、頭頂部に関してはお世辞にもハゲが完治したとは言えませんが毛量は増えていますし、前頭部に関してはかなり改善されているように見えます。

 

こちらは頭頂部の薄毛が完全に回復した例です。

左の写真は単に頭頂部に光が強く当たってるだけじゃね?

と一瞬思いましたがそういうわけではないようです笑

 

こちらは「やや改善」と評価された被験者の例です。

明らかに毛髪量は増えてはいますが、薄毛であることに変わりはない状態ですね。

ただ、一番上の「顕著に改善」した例と比較してそんなに差があるようには見えず、こちらが「やや改善」という評価なのはちょっと謎です^^;

 

そんなわけでスコア化にはやや疑問が残りますが、

改善したか悪化したかについてはさすがに間違いようがないので、フィナステリドの効果の有無については判断は可能でしょう(`・ω・´)ゞ

フィナステリド長期服用試験の結果

ここから、試験結果を見ていきたいと思います。

まずはコチラ!

数値が多くて見づらいですねΣ(・∀・;)!

この表の左側(Age groupと記載されている部分)では、年齢別にフィナステリド服用何年目で効果が現れたのかが記されています。

例えば、20-30歳の被験者の内17人は1年目の服用で効果が出ているとわかります。

また、17人というのは20-30歳の被験者の内の40.5 %に相当するともわかります。

 

表の右側(Initial AGA grade)は今回はあまり気にしなくて結構です笑

 

この表で何が言いたかったかというと、

フィナステリドで薄毛が改善する人は1年目で効果が出ることが多く、

長期服用しても改善されない人は改善されないままだよ、ということですね。

 

 

ここからまた結果の表を連投してしまいますが、、、(後で大事な部分だけ抜き出すのであまり真面目にみなくて大丈夫です笑)

1年服用後の結果と、5年服用後の結果を比較したのが上の表です。

 

1年服用後の結果と、10年服用後の結果を比較したのが上の表です。

 

5年服用後の結果と、10年服用後の結果を比較したのが上の表です。

 

いっぱい表があって数値も多いし何を評価したいんや!!

ってちょっとイラつきますね笑

 

今回は長期服用で耐性がつくかどうかを見たいだけなので、

その点についてだけ簡単にまとめてしまうと

 

フィナステリド服用1年目で毛量が増えた人は、

5年目、10年目でも更に毛量が増えるか維持される。

 

つまり、フィナステリドで耐性ついてないね!

ということになります(*´ω`*)

 

AGA治療薬の長期服用で効果が落ちたと感じる原因は何か?

さてさて、論文では“10年の服用でもフィナステリドに対する耐性はつかない”

という結果になったわけですが

「え、でも俺はフィナステリド継続してたら効かなくなってきたよ!?」

という方も中にはいるかと思います。

 

そのような場合、フィナステリドで耐性がつかないとするなら何が原因なのでしょうか?

その答えの1つには老化があると思います。

耐性がついたように見えるのは老化のせい?

フィナステリドを例えば10年間継続して使用した場合、

使用をはじめたときは30歳だった人でも40歳になります。

 

30歳と40歳では、その人自信が本来もっている毛を生やす力も異なってきます。

 

そしてこの老化による薄毛は、一般的なAGAのメカニズムとは異なる原因により起こります。

なので、フィナステリドの服用では老化による薄毛は抑えることができません。

 

その結果、

「フィナステリド飲んでるのに薄毛進行してるじゃないか!」

からの「フィナステリドに耐性ができて効かなくなってきたんだ!」

と勘違いするパターンがあるのだと考えられますΣ(・∀・;)

ネット上の耐性対策法には注意!

ネットを見ているとフィナステリドへの耐性をつけないために

プロペシアの服用期間を空けてみるだとか

デュタステリドと交互に服用にするだとか

色々よくわからん対策法が提唱されております。

 

しかし、僕らがすべきことはシンプルです。

つまり、単に本来の用法用量を守り続ければ良いということです。

 

プロペシアの服用間隔を推奨期間より伸ばせば確かに血中のフィナステリドが減って、耐性がつきにくいように思えるかもしれませんが、フィナステリドの血中濃度が低くなればAGAは進行してしまうので本末転倒です。

また、デュタステリドと交互に服用したり、という案に関してもデュタステリドもフィナステリドも基本的に同様の作用機序なのであまり意味はなさそうなこと、

そしてこれらの服用では副作用の危険性が上がるという可能性(詳しくはこちら)もあることからあまり推奨できないと思います。

まとめ

フィナステリドで耐性(寛容性)がつくことはない!

というのが結論になります。

フィナステリドで耐性がつかないどころか、

経時的な改善度の変化を見てみると1年目よりも10年目の方が改善している人の方が多いことからも、むしろフィナステリドは継続服用によって効果を発揮できる薬だといえるでしょう(`・ω・´)ゞ

 

ちなみに、耐性がつかないという結果はフィナステリドと作用機序の似たデュタステリドについても当てはまるかと思います。(もちろん詳細な臨床試験は必要ですが)

 

そんなわけで通常通りの用法用量を守って服用しましょう(`・ω・´)ゞ

また、フィナステリドで抑えきれなくなった老化による薄毛進行などについてはフィナステリド以外のアイテム(HairMaxとか)を追加することで対応しましょう!

 

 

図表出典: Rossi A, et al., Dermatol Ther. 2011 Jul-Aug;24(4):455-61.

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