こんにちはフカセでございます(`・ω・´)ゞ
今月はなかなか忙しくて記事更新が停滞気味です・・・
もうちょっとペース上げたいんですけどね^^;
さて今回は成長因子(グロースファクター)、別名再生因子の中でも育毛において特に重要なKGF(FGF-7)という因子についてお話したいと思います。
KGFの役割や効果、KGFの分泌を促すorKGFを含む育毛剤のご紹介もしたいと思います(`・ω・´)ゞ
それではいってみましょー!
目次
FGFとは
FGF(Fibroblast Growth Factor)は線維芽細胞増殖因子のことです。
ですので、FGFはその名の通り線維芽細胞という細胞の増殖に関わる因子ということになります。
まだ専門用語があってわかりづらいですね。
線維芽細胞は真皮のコラーゲンやエラスチンといったタンパク質をつくる細胞で、結合組織には欠かせません。
丈夫な毛髪を維持するのに必要な皮膚の土台作りに重要な細胞と考えてもらえればいいと思います。
こちらの細胞の増殖に関わるというのだから、なんだか良いものな気がしますね。
ただ、実はそうとも限りません。
というのも、FGFと呼ばれる分子には23種類もあり、
その中には育毛にとってプラスに働くものだけでなくマイナスに働くものもあるのです(´・ω・`)
AGA治療においてプラスの意味で特に重要だと考えられている成長因子はFGF-7です。
なので今回はFGF-7だけ扱うことにしました。
KGF(FGF-7)とは
FGF-7はKGF(Keratinocyte Growth Factor)とも呼ばれます。
日本語にするとケラチノサイト増殖因子です。
また、化粧品原料としてはヒトオリゴペプチド-5と呼ばれることもあったりします・・・。
呼び名統一してくれって感じですよねΣ(・∀・;)笑
この記事でもKGFと言ったりFGF-7と言ったりゴチャゴチャになっちゃってますがご了承ください^^;
分子量は18900 Daであり、結構小さめのタンパク質です。
こんな感じの丸っこい立体構造をしています。
FGF-7は毛母細胞のちょっと下くらいにある毛乳頭から産生されます。
そんなFGF-7なんですが、薄毛部位の毛乳頭細胞では遺伝子発現が約半分に減少していると判明しました。
この結果からも、FGF-7の減少は薄毛のかなり根源的な原因であると予想されます。
KGF(FGF-7)の役割
毛母細胞の分化と増殖の促進が主な役割です。
毛母細胞はその名の通り、「毛の母」なので毛を作る細胞ですね。
この役割を考えると薄毛部位でFGF-7の発現量が低下しているのもうなずけます。
また、毛包の発生及び毛周期の調節にも関わることが下の論文により示されています。
A two-step mechanism for stem cell activation during hair regeneration.
これらより、KGFは毛髪を維持するには必須といえる成長因子と考えられています。
それならば当然、KGFは薄毛治療に用いることができるのでは?と思われます。
というか実際、間接的にですが既にKGFはAGA治療にも関わっているのです。
KGF(FGF-7)を分泌させるには?
FGF-7の分泌を間接的に促進するものとしてミノキシジルやアデノシンがあります。
ミノキシジルはもうお馴染みですよね。
実はミノキシジルの発毛効果の理由の1つとしてはFGF-7の分泌促進が考えられています。
これが、既に間接的にKGFがAGA治療に関わっていたという話です。
一方、アデノシンはあまり聞き慣れないかもしれませんね。
アデノシンはこんな構造をした低分子です。
また、そもそもアデノシンは塩基と呼ばれるDNAの構成成分の1つです。
ですので、普通であればDNAとして遺伝情報を伝達するためだけの成分なのでは・・・?
と考えるところですが、
実はこのアデノシン自体でも機能を持つということがわかってきました。
その機能が、アデノシンが直接毛乳頭細胞表面にある受容体に結合してFGF-7の産生を促進するというものです。
(参考文献: 資生堂ニュースレター「発毛促進因子の産生を高めて男性型脱毛を改善する新規育毛成分『アデノシン』を開発)
この効果に注目した資生堂から、アデノゲンという名前のアデノシンを主成分とした育毛剤が販売されています。
ミノキシジルにしろアデノシンにしろ効果が表れる方は多いのですが、薄毛が結構進行してしまっている人に関しては「著しい改善」が見られる場合というのは実は多くはありません。
じゃあどうすればもっと効果が高いものをつくれるのか・・・?
という疑問が当然浮かびます。
その解決策が根本的な因子であるKGFをそのまま頭皮につける
というなんとも単純な方法です。笑
KGF(FGF-7)の臨床試験結果
FGF-7の発毛効果に関する臨床試験をEGF協会というNPO法人が実施しています。
(参考URL:http://egf-association.jp/fgf-7.htm)
ここでの臨床試験ではFGF-7をただ頭皮に塗るだけでした。
が!!!
なんとそれだけで男性10人中7人が、女性10人中9人で毛量増加が確認されたのです。
また、毛髪の太さについても男性10人中8人、女性10人中9人で太くなりました。
これはかなりの割合ですよねΣ(・∀・;)!
なかなか万人に効く育毛剤というものがない現状、被験者が少なめとはいえこれだけの割合の人に効果があったというのはすごいと思います。
しかもここではちゃんとプラシーボ効果の影響を防ぐために、FGF-7を含まない見た目・使用感は全く同じ溶液を頭皮に塗ったグループも用意されました。
そちらでは当然毛量や毛髪の太さに関して改善された人の割合は少なく、有意な差が認められました。
この臨床試験結果より、FGF-7はただ頭皮に塗るだけでも発毛効果があるということが示唆されました。
KGF(FGF-7)を含む育毛剤
KGFやその他の成長因子の力に注目した会社は成長因子を育毛剤に取り入れるようになりました。
その結果、成長因子を含む育毛剤は何種類か市販で手に取ることができるようになっています。
代表格はDeeper3DにBOSTONスカルプエッセンス、そしてバイタルウェーブでしょうか。
ただ、バイタルウェーブにはKGFは含まれていません。
同じFGFファミリーのFGF-1は含まれていますが・・・
また、BOSTONスカルプエッセンスに至っては具体的にどの種類の成長因子が配合されているのか不明なためKGFが含まれているかは謎です。
そんな中、DeeperおよびDeeper3DにはFGF-1はもちろんのことFGF-7も含まれています。
KGFだけを取り入れたい、という目的ならDeeper3DよりもDeeperの方が3分の1くらいの値段でだいぶ安いのでオススメです。
一方、成長因子の種類としてはDeeper3Dは8種類も入っているのに対しDeeperは3種類のみなので、KGF以外の成長因子も取り入れたいならDeeper3Dがいいと思います。
まあお値段との相談になるところかと思います^^;
ちなみに、価格面で成長因子を含む育毛剤が高くなってしまうのには理由があります。
というのも、成長因子自体高いものが多いのです。
実際、有名な試薬会社である和光純薬でKGFを購入するとなると10 µg(1グラムの100000分の1の量)で34000円もしますΣ(・∀・;)
もちろんコチラは実験用の純度の高いものなので特に高い訳ですが、KGFが高価な成分であることに変わりはありません(´・ω・`)
そんなKGFを配合しておきながらリーズナブルな値段に押さえているDeeperは純粋にすごいなと思います。
どうやってこの低コストを実現しているのかはすごく気になりますが、残念ながらそこは企業秘密でしょう^^;笑
結局、成長因子を含む育毛剤は数あれどKGFを含む育毛剤はDeeperかDeeper3Dということになります。
まとめ
ミノキシジルやアデノシンの効き目を考慮にいれると、FGF-7の分泌を誘導させるものより直接FGF-7を加えた方が早いし確実だと考えられます。
最も効果が高いのはAGAクリニックでうけることのできる、直接頭皮に成長因子を注入する治療法です。
ただ、こちらはかなり高額であることと通院が面倒といったデメリットがあります。
値段的には、平均的にDeeper3Dを使用した場合の2倍くらいはかかります。
こういったデメリットが気になる方は
FGF-7を含む育毛剤の方が比較的安価で手軽だと思います。
もちろん効果としては直接成長因子を注入した場合には勝てないでしょうが、その分価格が安いのでしょうがないかな、と考えています。
というか逆に価格が高くて効果も薄かったらAGAクリニックでの治療の存在意義がなくなりますよねΣ(・∀・;)笑
ですので値段と効果の関係については当然といえば当然のことです笑
僕もDeeper3Dを使い始めてから3ヶ月目に突入しました。
最近やっと効果が出てきたかも、と実感しはじめてきているので再生因子(特にKGF)の力が気になる方は試してみては、と思います(`・ω・´)ゞ