Q&A「フィンジアやDeeper3Dなど育毛剤の頭皮への浸透性は?」

こんにちはフカセでございます(`・ω・´)ゞ

 

ミノキシ汁さんより下のようなご質問を頂きましたのでお答えしたいと思います。


育毛剤も成分より浸透率を押すようなってきましたが、フィンジアのゲートアクセス理論はそれなりの論文でもあるのでしょうか?deeper3dも深海のブレンドを使われてますが、信用に値するのでしょうか?
ナノインパクト100という育毛剤。「ホソカワミクロン」というところがナノ化で100兆個の育毛成分を直接届ける!といってますが、どうなのでしょうか?
かなり、ヘビーな内容かもしれませんが、時間のあるときによろしくお願いします。

確かに最近は浸透率に関してアピールしている育毛剤は増えてきていますよね。

実際に使用してみたとしても、体感ではどのぐらい成分が浸透しているかなんてわからないので本当に浸透しているのか気になるところですよね(・∀・)

というわけで、フィンジア、Deeper3D(+Deeper BARRIER THROUGH)、ナノインパクト100の浸透率についてひとつずつ検証していきましょう!

頭皮からの浸透ルート

まず頭皮からの育毛剤成分の吸収ルートを軽く見てみましょう。

吸収ルートは下図(英語ですみません)のAとBのような2つのルートに大別されます。

skin-dds

(図はVerma A, et al., Research and Reports in Transdermal Drug Delivery. Vol. 2016:5 1-17より引用)

図のAが経皮吸収ルートです。

この図では分けられていませんが、経皮吸収ルートには細胞間を通っていくルートと細胞の中を通っていくルートの2つがあります。

 

そして図のBが毛包や皮脂腺といった付属器官からの吸収ルートです。

この中でも、より重要なのは毛包のルートですね。

というのも育毛成分に働きかけてほしいのは基本的には毛包に属する細胞だからです。

(もちろん図のAのルートや皮脂腺を介したものでも、最終的に毛髪の産生に関わる細胞にまで届くことはあると考えられるので、毛包のルート以外は無視していいというわけではありませんが)

 

それでは、このような浸透ルートがあるということを踏まえて各育毛剤について見ていきましょう。

フィンジアのゲートアクセス理論について

フィンジア のコピー

フィンジア(FINJIA)はキャピキシルとピディオキシジルを配合していることに加え、カプサイシンを加えていることを強調していますね。

そしてカプサイシンを加えている理由として、下のような「ゲートアクセス理論」というものを提示していますね。

gate-access

「辛い物を食べると汗が出るという現象を応用して、固くなったゲートを内側から開く」といったことが書かれていますが

「固くなったゲート」というのがなんだか曖昧な表現ですよね。

具体的には何のことなのかが全くわかりませんΣ(・∀・;)

 

辛い物を食べて毛穴が開くというか、汗が噴き出して脂腺が広がる、みたいなイメージは確かに湧きますが実際にそのようなことが起こるのでしょうか?

また、仮に起こったとしてそれによって浸透率は上がるのでしょうか?

調べてみた感じ特に論文はなさそうだったので以下僕なりに考察していきたいと思います(`・ω・´)ゞ

カプサイシンを頭皮にかけるとどうなるか?

ではまずはじめにカプサイシンを頭皮にかけたときに何が起こるかについてから見てみましょう。

 

そもそもカプサイシンはどのようにして人体に認識されているのかですが、

カプサイシンはTRPチャネルと呼ばれるタンパク質に結合することで認識されます。

このTRPチャネルは膜貫通型のタンパク質で、カプサイシンの他にも42℃以上の熱さなどにも応答してシグナルを出します

そのため、シグナルを出させる原因(カプサイシンや熱さなど)は違っても、同じ生理現象(発汗など)が表れたりするわけです。

 

ですが、頭皮にカプサイシンを塗ることで起こる結果は、カプサイシンを口から摂取した場合と同じか?というとそうではありません。

そもそも皮膚にそんなにカプサイシンの受容体があるかというと、そんなにあるわけじゃなさそうだったので。

 

というのも僕自身ちょっと体を張って試してみたのですが

タバスコを手の甲につけて塗り込んでみたところ特にヒリヒリしたりしませんでした(・∀・;)笑

 

一方、舌にはたくさん受容体がありカプサイシンに対する感受性がいいわけで、発汗のシグナルもいっぱい出ます。

ですので、イメージとしてはなんとなく毛穴が開いたりして浸透率が上がりそうな印象をうけますが、皮膚に塗布した場合はそこまで大した影響はないと思います。

 

なので、ゲートアクセス理論については信憑性は低い

と考えるのが妥当かと思います。

 

ただ、誤解してほしくないのですがゲートアクセス理論の信頼性が低いからといってフィンジアが全くもってダメな育毛剤かと言われるとそうとも思いません。

というのも特に浸透性を意識した工夫をしていない外用ミノキシジル(ポラリスやリアップなど)でも効果が表れるように、ミノキシジル誘導体であるピディオキシジルを含んだフィンジアでも効果が現れてしかるべきだからです。

あくまでフィンジアに関しては、より浸透率を上げようと頑張っているけど実現しきれていないという印象です^^;

Deeper3Dの浸透性について

Deeper 3D

まずはじめに、あまり知られていませんがDeeper3Dにもカプサイシンは入っています。

Deeper3Dに関してはフィンジアの提唱しているゲートアクセス理論の信憑性が微妙だからと知ってか知らずか、あまりカプサイシン入りであることを大々的には主張していませんね。

 

一方、今回ご質問にもあった、深海の水を使っていることに関しては浸透率に影響があるというふうに公式サイトには書かれています。(かなり下の方にある「よくある質問」のコーナーでコメントされています。)

 

具体的には、水深1400m付近及び水深600m付近から採取した海洋深層水をブレンドしたものをDeeper3Dでは使用しており、配合成分の浸透を補助する働きがあるとメーカー側は言っていますね。

実はこの海洋深層水はミネラルが豊富で、またそのミネラルのバランスがヒトの体液のバランスに近いという特徴をもつことから、化粧品や医学の分野でも研究対象となっていたりします。

ただ、浸透性の面については調べた限りでは特にデータなどは見つかりませんでした。

 

海洋深層水についてもメーカー側はそこまで推しているわけではありませんし、これについてもあまり期待しない方が良いと思います^^;

というのも、メーカーであるアルファウェイさん自身Deeper3D含め育毛剤全般の浸透力の不十分さには気づいており、浸透性を上げるための製品も作っているからです。

 

それが、ご存じの方も多いかと思われますがDeeper BARRIER THROUGHというものです。

育毛剤成分の浸透を補助するDeeperバリアスルー

Deeperバリアスルー

Deeperバリアスルーは、育毛剤成分の浸透を補助するために開発されたものであり直接的に育毛に作用するものではないという少し変わった製品です。

 

Deeperバリアスルーの主役となる成分は

AHA(Alpha Hydroxy Acid: アルファヒドロキシ酸)です。

ちょっと聞きなれない成分かもしれませんね。

 

AHAは果物から得られる成分が多いためフルーツ酸とも呼ばれます。

これは角質細胞間の接着を弱め古い角質層を剥がす効果を持っており、このことを専門用語ではこのことをピーリングと呼ぶみたいです。

ピーリングによって新しい角質層が表面に表れるので肌がすべすべになるらしく、美容成分としてこれまで利用されてきました。

 

なお、Deeperバリアスルーに含まれるフルーツ酸としては
 クエン酸
 乳酸
 リンゴ酸
 グリコール酸
の3種があります。

これら3種の酸によって皮脂膜や角質層を柔らかくすることで、より奥にまで育毛成分を届きやすくするというのがDeeperバリアスルーの狙いになります。

 

はじめの頭皮からの吸収の図に戻って考えると、Bの毛包からの吸収ルートよりは、どちらかというとAの経皮吸収ルートをより促進するような効果があるのではないかと推察されます。

ナノインパクト100について

ナノインパクト100

ナノインパクト100は知名度的にはそこまで高くはないですね。

PLGAナノ粒子という直径約140ナノメートルの粒子に育毛成分を含ませることによって、育毛成分の浸透性を向上させようという試みをしているのがナノインパクト100の特徴ですね。

PLGA粒子

PLGAナノ粒子自体は乳酸とグリコール酸という2つの成分をくっつけていくことで作られています。

FDA(アメリカ食品医薬品局)にも認可されており、安全性が高くよく使用されている粒子になります。

 

こちらのPLGAナノ粒子については浸透性の実験もされているので信頼性は高いと思います。

じゃあどうしてナノインパクト100の知名度はあまり高くないのか・・・?

となりますが、その原因は恐らく含んでいる育毛成分にあると思います。

具体的には下の3つです。
 エチニルエストラジオール
 センブリエキス
 トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)

他に保湿成分なども配合されていますがメインの有効成分はこの3つになります。

 

・・・・正直あまり有名なものではないですよね^^;

育毛成分がメジャーではないために育毛剤自体もあまり有名にはなっていないのではないか?と個人的には感じました。

 

ナノインパクト100にちょっと興味が湧いてきたのでこちらに関してはまた別記事で詳しめに考察してみたいと思います(`・ω・´)ゞ

 

まとめ

結論としては、ゲートアクセス理論や海洋深層水による浸透率向上の信憑性はあまり高くないというのが僕の意見です。

ただ、だからと言って全く効果がないかというとそういうわけではないです。

 

もちろん浸透力が高いに越したことはありませんが、フィンジアにしろDeeper3Dにしろ単品で用いてもある程度は浸透すると思います。

ただこの際、浸透しやすい成分と浸透しにくい成分で結構差が生まれてしまっている可能性は大いにあります。

 

そんな中、Deeperバリアスルーを用いると単品では浸透しづらかった成分が浸透しやすくなる、という点もおそらく正しいと思います。

ただ、コチラについても使用することにより具体的にどの程度浸透率が上がるかについては、僕自身が集めることのできる情報からは判断できませんでした(´・ω・`)

 

浸透率は分子の大きさや極性のバランスなどによって大きく変わります。

なので、一概には言えなく大変むずかしいポイントではあり、どれだけの量が浸透しているのか予想するのは正直困難です。

正直メーカーにとっても、各成分についての浸透率を正確に求めるのは厳しいと思います。

ですので、浸透率に関してはあくまで理論上どうなるか?といった点でしか中々議論ができないかなと思います(´・ω・`)

 

今回は総論っぽいかんじになって、ひとつひとつのものについては軽く触れる感じになってしまったので、今後それぞれの育毛剤についてより深く考察した記事を追加していきたいと思いますのでそちらも読んで頂ければと思います!

 

最後になりましたが、ミノキシ汁さんご質問ありがとうございました!

2件のコメント

  • ミノキシ汁

    お世話になってます。
    いや、凄く分かりやすく説明していただきありがとうございました。
    育毛中結果がでないとナーバスになり、「あれがいけないのか?あっちの方がいいのか?」とどんどん不安とお金が増えていきますが、こうして分かりやすく諭されると少し安心感が生まれます。お忙しいでしょうけど、これからも頑張ってください。

    • フカセ

      ミノキシ汁さん

      コメントありがとうございます!

      たしかに育毛は結果が現れるまで長期間が必要なので途中で折れてしまいやすいですよね。
      治療法についてもやはり個人差もあるので絶対的な正解はないですしね^^;
      効率は良くありませんが、気長に自分に合ったものを探していくのが結局のところ近道なのかな、と思っています。

      応援ありがとうございます頑張ります(`・ω・´)ゞ

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