体毛は濃いのに髪の毛が薄いのはなぜか!?

こんにちはフカセです(`・ω・´)ゞ

「無駄に生い茂っている体毛を自分の頭に移植したい・・・」

「なぜ体毛はこんなに生えるのに髪の毛は生えないんだ・・・」

こんな風に思ったことありませんか?

僕も体毛が濃いので、何度もこういったことを考えました(;・∀・)

まあどちらも実現しなかったわけですけど笑

このように体毛と髪の毛の濃さには因果関係があるようですが、どうして一方は濃くなり他方は薄くなるのでしょうか?

というわけで今回はどうして体毛が濃いのに頭髪は薄くなるのかを究明してみました!

男性ホルモンのパラドックス

 毛深い人は男性ホルモンが多い
 男性ホルモンが多い人はハゲる

これらはもう世間の常識のようになっていると思います。

そして、これら2つの一般常識から「毛深い人はハゲる」という結論が三段論法により得られます。

しかし、ここで一種のパラドックスが生じます。

男性ホルモンは毛深くもするし毛を薄くもするという一見矛盾した結果を生んでしまうからです。

男性ホルモンが毛の発育に影響を与える時に作用するターゲットは毛乳頭細胞です。

これは、髪の毛であれ体毛であれ同じです。

しかし、現実にはターゲットが同じにも関わらずヒゲや体毛の発育を促進する一方で前頭部や頭頂部の髪の毛の発育を抑制します。

一体この相反する作用はどういうメカニズムで起こるのでしょうか?

毛乳頭細胞と角化細胞を用いた実験

このメカニズムを調べるための実験が行われました。

試験管内で、毛乳頭細胞と角化細胞の二種類の細胞を共培養し、そこに男性ホルモンを入れてどのような現象が起こるか観察しました。

なお、角化細胞は表皮を形成している細胞であり、ここでは毛乳頭細胞から何らかのシグナル分子が出るという仮定をしたため、これら2つの細胞が用いられています。

そして、ヒゲと髪の毛での違いを調べる必要があったためそれら2種類の毛乳頭細胞を用いました。

その結果がこちらです。

 ヒゲの毛乳頭細胞を使用した場合
男性ホルモンを加えると、角化細胞の増殖が促進されました。
言い換えると、髭が濃くなるという結果になりました。

 前頭部の毛髪の毛乳頭細胞を使用した場合
男性ホルモンを加えると、角化細胞の増殖が抑制されました。
言い換えると、髪の毛が薄くなるという結果になりました。

やはり、全く逆の結果が試験管内でも得られたということになります。

また、この実験によって、毛の成長における違いを生んでいるのは毛乳頭細胞のシグナルの違いであるだろうという予想が当たっていそうだとわかりました。

鍵は成長因子にあった!?

試験管内でも確認された違いが、どのシグナル分子によるものなのかを明らかにするために、毛乳頭細胞でどのような遺伝子が発現しているかが調べられました。

その結果、ヒゲの毛乳頭細胞からはIGF-1という成長因子が、前頭部の毛乳頭細胞からはTGF-βという成長因子が出ることがわかりました。

そして、IGF-1は角化細胞を刺激しヒゲの成長を促進する一方で、TGF-βは角化細胞の増殖を抑制したり、アポトーシス(細胞死)を起こさせたりするとわかりました。
(TGF-βの働きについてはこちらの記事にも書きました。)

IGF-IとTGF-β

結局、毛の成長の違いを生んでいるのは男性ホルモンをうけとった毛乳頭細胞が生むシグナルの違いだったということになります。

育毛への応用

以上の研究結果から、TGF-βが薄毛を促進するのだとわかりました。

それにより、このTGF-βを抑制する作用をもつ成分があれば育毛に効果があるとわかりました。

実際、t-フラバノンという成分にTGF-βを抑制する効果があるとわかっており、この成分を含んだサクセスバイタルチャージという育毛剤も発売されています。

この育毛剤についてはこちらの記事で紹介しています。

(参考文献: 専門医が語る毛髪科学最前線)

コメントを残す